スタッフ紹介 - STAFF

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道後舘 ひと彩々
其の1
茶室「儒安堂」おもてなし担当(委嘱) 中島 宗津(なかじま そうしん)さん
~「以心伝心」 茶の湯の入口へ、やわらかにご案内
中島 宗津(なかじま そうしん)さん
道後舘とは、どのようにかかわっておられるのでしょうか

舘の3階の庭園にある茶室「儒安堂」で、宿泊のお客様へのお抹茶のおもてなしをさせてもらっています。毎日午後8時15分から9時半ごろまでで、2008年の8月から、舘の20周年を節目に始まりました。また、ずいぶん前になりますが、20年前に道後舘が開館する直前から約3年間、職員全員への作法のお稽古も担当していました。

お茶席は、どのような雰囲気なのですか

お茶席というと、厳格で敷居が高いイメージを持たれがちですが、お客様とはいつも、本当にくだけた雰囲気でお話しさせていただいています。楽しみに旅行に来ていただいているわけですから、肩が凝る時間になってはいけない。お茶は身近なものなんだとお伝えするよう、心がけています。着物を着る必要などもちろんないし、湯上りに浴衣と草履で来ていただいていいんです。足が悪い方には椅子もご用意しています。カメラの持ち込みもOK。戸の開け方、畳の歩き方、お茶の立て方。せっかくだから、もしよろしければ何か1つ覚えて帰っていただければいいな、と思っています。上から物を言うのではなく、「教えさせていただいてよろしいですか」と確認してから、お教えさせていただくようにしています。作法を知っていると少し自信がつきますし、自然とその人のたち居振る舞いに現れるもの。初めてお茶に接するという方がほとんどですが、心配はいりません。若い女性の3人組とか、ご夫婦とか、客層はさまざま。みなさまに喜んでいただけていると思います。松風楼(本館の7、8階)にお泊りの方は無料で、その他の部屋にお泊りの方も、茶室の予約状況に空きがあれば500円でご利用いただけます。


それにしてもすごく立派なお茶室で、びっくりしています

本格数寄屋造りの三畳台目(だいめ)、建築に釘は一本も使っていません。京都の有名な宮大工さんの手によるものです。費用は1億円とか。宿泊施設の中にこんなお茶室があるなんてびっくりですね。ほかの観光地にはちょっと見つからないのでは。本式の台目のお茶室での体験は、茶道の指導者でもなかなか味わえないものなんです。茶道具も本当にいいものがそろっていますし、抹茶も高い質のものを使用しています。だからこそ、もっともっと多くの方々にご利用いただきたい。今は周知不足もあって、チェックインしてから茶室の存在を知る、あるいはお泊りになっても気づかないままお帰りになる、というお客様が多くて、もったいない。お茶をぜんぜん知らないという人にこそ、ぜひ来ていただきたいなと思います。

お抹茶は苦い、というイメージがありましたが、やわらかくて甘みがありますね

お客様にもぜひ、お茶のよさ、というものを知っていただきたい。初めてのお客様にも、お茶を立てる体験をしていただくようにしているんです。1回目ではうまく泡立たないけれど、2回目だとたいていはおいしくできる。お茶の味には、その人の心が現れるものです。また、茶道における行動はお菓子を食べて、お茶を飲むだけですが、それまでの下準備にこそ本髄があります。質の高い水をご用意し、茶室はたとえお菓子が落ちても、そのまま召しあがれるくらい清潔な状態にしておく。目に見えない心のおもてなし、心配りこそがお茶の道なんです。

茶の道の魅力について、教えてください。

「連客に心せよ」という言葉が、茶道にはあります。お茶室の空間で時間を共有するというのは、お互いに思いやり、他人を気遣うという行為に他ならない。「一期一会」と言い換えてもよいかもしれません。茶会のとき、茶人は入念にお迎えの準備がする。戸が開き、閉まる音を合図にお客様がお部屋に入られるのを察知し、衣ずれの音が静まれば、落ち着かれたと察する。会が終わって最初に退出した客は、次の方の履物を沓脱石(くつぬぎいし)の上に置いてあげる、というように。また、お客様同士もお菓子やお茶を勧め合い、謙譲の精神を大切にする。「気配」を感じ取り、言葉を交わさなくても意志を通わせ合う、以心伝心の文化。茶道には日本の伝統、文化、精神性が凝縮されていると思います。その一端に触れる体験をぜひしていただきたいと、心から願います。


バックナンバー
相原豊樹(あいばら ほうじゅ)さん 
其の2 :
お花のおもてなし担当(委嘱)
相原豊樹(あいばら ほうじゅ)さん 
 

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其の3 :
ブライダル課長
宮田洋子(みやた ようこ)さん
 

矢野薫(やの かおる)さん
其の4 :
風呂・湯上り茶屋担当
矢野薫(やの かおる)さん
 


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